ほんとは、本当は。

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「えっと、チョコパフェ、ですよね」 「うん、でも木崎は好きなもの頼んでいいよ」 「え?」 「今日は、俺が奢るから」 「まじですか!!!?」 先輩が奢るって言い出すなんて、初めて。 びっくりっていうか、なんていうか。 「あからさまに嬉しそうにすんな、いやしんぼ」 先輩は苦笑しながら、あたしの頭を叩く。 「…ほんとに好きなもの、頼んでいいですか?」 「いいよ」 「遠慮しませんけどいいですか?」 「そこは気をつかえ」 …ねぇ、先輩。 前よりずっと、距離が近くなったと思うのは、あたしの勘違いでしょうか?
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