87人が本棚に入れています
本棚に追加
「…謝って済むと思うなよ」
ぼそりと呟く陸くん。
「え、ダメなの!!!!?」
そんな彼の言葉に、本気でキョドる陽菜。
どうしよー、なんて困った顔でアタフタする陽菜の頭をコツンと小突いて、
「嘘だよ、バーカ。早く木崎と話して来な」
なんて、陸くんは優しい声で言った。
「え、でも…」
言いながら、汚れた床を見つめる陽菜。
「俺が掃除しとくから。今日だけだからな」
ほら、と言って、陸くんはあたしと陽菜をドアの外に追い出した。
「えーと、ありがとう?」
「なんで疑問形なんだよ」
そんなふたりの会話を聞きながら、このふたりはいつまでもこんな感じなんだろうな、って思った。
最初のコメントを投稿しよう!