魔王さま、地球に降臨!

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それにしても疲れた……普段魔術を使っただけではこんなに疲れないのに。 地球ではこういう事もあるのだろうか。 「さて、これからどうするか」 ここが地球という所なのはわかったが、初めて聞いた場所なので、どこへ行ったらいいかまったくわからん。 ……ん?何か冷たい物が当たったような? 「うっ……雨か」 このままでは風邪を引いてしまうな。 どこか雨宿りできる所はあるだろうか。 しばらく走ってると、雨宿りできそうな場所を発見した。 走って疲れたから座る。 「ふぅ……」 びしょびしょになってしまった。 「ルシフェル達、大丈夫かな……」 たくさんの兵士が死んでしまったのに、私だけ逃げて……なんて情けない魔王なんだ……。 魔王としてもっと力があれば、魔術の勉強をもっとちゃんとしてれば……。 「うぅ……ぐすっ……」 「ねぇ」 「ふえ……?」 寝てしまってたのか。 誰だ? 「よかった、起きた。そんな所で寝てると風邪引くから僕の家においで」 「う、うむ」 私を起こした男は、私が寝ていた場所のすぐ横にあった扉を開いた。 家だったのか、ここ。
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