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「スープ作ってあげるから、これで体を拭いて」
「あ、ありがとう」
人間、だよな?こいつも私に怯える事なく普通に接している。
私は人間の宿敵、魔王なのに。
とりあえず服を脱ごう。
「ちょ、ちょっと!なんでここで脱いでんの!?」
「へ?」
「そっちに脱衣所あるからそこで拭いて!すぐ着替えも持って行くから!」
「わ、わかった」
どうしてこの男はこんなに焦っているんだ?
脱衣所で服を脱いで体を拭く。
あ、これ凄くいい香り……。落ち着く……。
「はい、これ着替え」
脱衣所の扉を少しだけ開けて着替えを渡してくれた。
…………どうやって着るんだこれ。
「えっと」
「ん?どうしたの?」
「これ、着方わからないんだが」
「え?普通のパジャマなんだけど」
「私、自分で服着た事ないからな。すまないが着させてくれ」
「うぅ……わ、わかった。なるべく見ないようにするから」
目をそらしながら男は服を着させてくれた。やりにくそうだったが。
なぜ目をそらすのか。
「サイズ余りまくりだけど、そこは大目にみて」
「うむ」
しかし、パンツ履いてないからスースーするな。
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