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「はあああああ!!」
「くっ……」
いつまでもかわしてばかりじゃ、いつ斬られるかわからん。だが、こいつの攻撃の手が止まらない。
人間が魔界を襲って来る前に、なるべく聖剣には触れたらダメだとルシフェルが言っていたっけ。
いつ人間が私を襲うかわからないから、私が注意すべき存在をいくつか教わっておいてよかった。
なんて考えながらかわし続けていると、勇者に疲れが見え始め、攻撃がゆっくりになってきた。
チャンス!
「はぁ……はぁ……」
「今度はこっちの番だ!くらえ!……げっ」
「ふふふ……魔王は聖剣に触れるだけで致命傷なんですよね」
私が攻撃しようとしたら勇者が聖剣を盾にした。
これではうかつに攻撃できないではないか!ずるい!
ん?あれ?
そういえばさっき髪が触れたような……。
髪を確認するが、なんともない。
「……えい」
「え?」
聖剣に触れてみた。
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