魔王さま、地球に降臨!

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私は翼を広げて聖剣が当たらない高さまで飛んだ。 「うぅ……」 すると、完全に戦意喪失した勇者は聖剣を手放し、座り込んでしまった。 ……笑えない。 「ご、ごめん」 まさか魔王が勇者に謝罪する日が来るなんて。 「…………です」 「へ?」 「休戦です魔王。不完全な状態の相手に勝っても気分が悪いだけだと思うので、お互い力を取り戻すまで戦いはなし」 「わ、わかった」 「では!」 私に休戦を申し込んで勇者はさっさと行ってしまった。 なんだか涙目っぽかったな勇者。 勇者の方が私より大変な目に遭ってるんだから、笑ったりして悪かったかな。 今度改めて謝ろう。 とりあえず、まずは私と勇者が魔力を回復させる。そして決着をつけて帰る。 目的は決まった。 「お腹空いた」 帰ろう。マモルも帰ってるかもしれないし。 空飛んでる時にマモルの家からここまでの道は覚えておいたから、歩いて帰るか。2度も飛んで疲れた。
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