魔王さま、お出かけをする!

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「マモル、私決めた」 「おっ?」 「私、魔界を変える!人間と魔族の争いが起きない魔界にする!」 祖父には悪いが、死んだ者が決めた事にいつまでも縛られるなんてまっぴらごめんだ。 前魔王の父上は特に何もしなかったが、私は私の魔界を作り上げる。 「おー。……で?具体的にどうやって争いを起きないようにするの?」 「え!?」 やばい、何も考えてなかった……。 「そ、そうだな……えっと……マ、マモルは何か」 「魔界を変えるならハルが決めないと」 「ぅ……」 ニヤニヤして私の答えを待つマモル。 なんて小憎たらしい。 「な、なら、人間より圧倒的に力のある魔族が人間の農業や漁業や大工仕事を手伝おう!」 「うんうん」 「そのお礼として、人間から食料を分けてもらう!……っていうのはどう……かな?」 だんだん自信がなくなってきて途中からうつむいていってしまった。 自分では名案だと思うのだが、マモル的にはどうなんだろう。 これならお互い助け合っているし、何も問題はないよな……な?
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