67人が本棚に入れています
本棚に追加
/147ページ
「こ、ここは……?」
「ワン!」
「ひゃあ!?な、なんだお前!?なんだ、い、犬か……」
目が覚めると、犬に吠えられた。
そしてなんか臭い。ここはゴミを捨てる場所のようだ。
「うぅ……臭い」
自分の服に匂いが移ってしまった。
ところで、魔界とは違ってずいぶん明るいなここは。
まるで人間の住む地域に存在する昼というもののように明るい。
そんな事より、まずはこのゴミから離れたい。臭いのは嫌だ。
「な……な……」
狭い道を出ると、人間がたくさん歩いている。
でも、チラチラ私を見る者もいるが、怖がる事なく通り過ぎていく。
どうなってるんだ?私は人間の敵である魔王なのに。
「ねぇ君」
「!? な、なんだお前!」
「あぁごめんね。急にお巡りさんに話しかけられたらびっくりするよね」
お、お巡りさんってなんだ。
「君、迷子かな?」
最初のコメントを投稿しよう!