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 始めの内は抵抗もしてみるものの、もがけばもがく程に口内で蛆虫の潰れる感触が僕を襲うので何も出来ぬまま四つん這いで嘔吐を繰り返し気を失うのを待つだけなのだ。    月光が怖い。満月の夜が怖い。一体僕が何をしたというのだ?    痛い。蟻が僕の皮膚を食い破って内側を歩き回る。
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