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ほんとに何もない部屋だな。
白く冷ややか空間に嫌気がさしてく…ほんとに出られるんだろうか…この部屋から。
突然不安感に襲われる。
その不安を嘲笑うかのようにピロローンと聞き覚えのある音が部屋に響いた。
部屋の中央に先ほどと同じ流暢に話すホログラムが姿を現した。
出てくるやいなや待ってましたと言わんばかりに口を開いた。
「皆さまお疲れ様です。みさせて頂いたところ五人様ともある程度障壁を創造されることが出来るようになりましたので、次の説明に移らさせてもらいます。なにか質問はございませんか?」
どうでもいいことだが聞いてみるか。
俺は疲れはてた重い口を開いた。
「あの障壁、なぜみんなの色がことなっている?」
この質問にほかの四人はよくぞ聞いてくれた!と言わんばかりの顔をしてこちらを見た。
「人間十人十色といいます。ようはそれと同じことなのです。ちなみに障壁は皆さまの潜在能力の基礎、または基本形になります。色は個々が持たれる能力によって異なります。親い能力の持ち主でも同じ色になることはあり得ません。例えばレン様の場合"赤"の障壁でした。赤系の方は"運動能力"と"精神力"どちらかというと精神力というより集中力となりますが、大まかに言えばこの二つに秀でることになります。他の皆さまも後でご自分の能力パラメーターを知ることができます。以上です。」
一言一句噛むこともなく言い終えたホログラムはにこりと笑った。
「大体はわかった。」
ホログラムとはうってかわって俺は短い言葉を投げた。
いよいよほんとにゲームみたくなってきてしまった…。
俺は先のことを危惧した。
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