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「他にないようなので次の説明に移らさせていただきます。こちらをこらんください。」
ブォーン。という音と一緒にホログラムの前になにやら怪しげな建物が映し出された。
縮小されてはいるものの映し出された建物はすこしばかり俺たちよりも大きかった。
二股に分かれた建物の本体。
片方は黒。そしてもう片方は白。
といった配色となっている。
本体はおとぎ話に出てくるような立派な造りとなっていた。しかし、高さが尋常ではないものだった。
そんな二つの谷間からホログラムは顔を覗かせていた。
「こちらが先もいいました【双塔ジェミニ】になります。皆さまに攻略していただくのは白い塔【白塔アクア】になっております。」
「白塔…アクア――――。」
実物を想像するだけで声が掠れた。
レンとルリは夢のような話に目をギラギラとさせ「うわぁ~」などと言っていた。
フミカは相変わらず無表情で塔をみやっていた。
みなと相対し、カケルは目を丸くし口をパクパクとさせていた。
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