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浮遊する球体は周りを見渡すようにキュイッ、キュイッ。と音を発てながら二つの赤いライトを動かしていた。
「紹介します。それはこの後白塔攻略をお手伝いします人工知能が搭載された【ナビゲーション・ボール】です。名前などは決められておりませんので皆さまでお決めください。でゎ私はこれで失礼させていただきます。」
「これで終わり?ちょっと待てよ!」
俺の言葉に耳をかすことなく、最後に「頑張って下さい。」と笑顔を作り消えていった。
「消えた…。まだ全然整理できてねーのに。」
肩を落とし、ため息をついた。
「ナビゲーションって言うくらいだからなにかしてくれるでしょ?喋れたらの話ですが。」
フミカは浮いた丸い物体をつつきながらそう言った。
『すみません、つつかないでもらえますか?』
不意に聞こえた言葉は、幼い男の子のような声であった。しかしそれがどこから聞こえてくるのか全くわからなかった。
みんな口々に何かいった?お互いを見あった。
相変わらずフミカは球体をつつくのに必死だが。
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