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『だから、つつかないで下さいよ!フミカさん。』
ふたたび聞こえるその声に流石のフミカも手をとめた。
「誰だよ!どこにいる!」
レンは部屋に行き渡るくらいの声でいった。
『あっ…すみません。僕は先ほど説明がありました、ナビゲーション・ボールです。』
みんな目をぱちくりさせて浮かんだ球をみた。
『僕は見てのとおり口とかはありませんので皆さんの脳に直接話しかけています。僕にも皆さんと同じようにナノチップが埋められていまして、特殊な信号を送ることで思っていることを伝えることができるわけです。これを"ダイレクト"と言います。謂わばテレパシーみたいなものです。』
球体は赤いライトを数回点滅させた。
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