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今まであった冷たい壁が嘘のように消え、人が通るには十分すぎる縦長で長方形の扉ができた。 しかし扉の向こう側には相も変わらず冷たい白い壁が廊下を成していた。 『この廊下を抜ければ街に出れます。』 キュウは二つのライトを赤に戻しそう言った。 「なんだよ…もう…。」 俺は次から次へと起こる理解不能な出来事にこんな言葉しか発することができなかった。 「まぁいいじゃねーか。考えたってどうしようもないしなぁ。」 レンは半ば笑いながら固まった体をほぐすようにその場で大きく伸びをした。 「とりあえず街に出てみようぜ。武器とかも見てみてーじゃん。」 だろ?っと笑って見せた。 そーだな。とみんな異口同音頷いた。 『では行きましょうか。ついてきてください。』 そういうとキュウは浮遊位置を変えることなくそのまま直進し、廊下に入っていった。 廊下はさっきの部屋より狭いためひんやりとした白の冷たさに加え、嫌な圧迫感も感じさせる。 まぁ感じているのは俺だけみたいだが…。 レンに至っては意気揚々とキュウの斜めすこし後ろを歩いている。 レンと相対するカケルは周りをキョロキョロと警戒しながらみんなのペースに合わせるのに必死である。
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