薬依存

2/7
前へ
/48ページ
次へ
自分からなんとなく行きたくない、近寄りたくないと思う場所や道がたくさんあった。 それは人の多い駅前だったり、体調が悪くなった場所だったり。 わざと遠回りしてでも通れる道と通れない道があった。 もちろん理由も無くなんとなくが多い。 昼間より夜の方が出歩ける気がしたし、マスクをして顔を隠すと楽な気持ちになれたりと、とにかく変な拘りのようなものがたくさんあった。 エレベーターやエスカレーターは一定時間逃げ場の無くなる感覚に襲われ、吐き気が出ることがあった。 そんな時手に力いっぱい爪を食い込ませて痛みで誤魔化す。 こんな癖を付けてしまった為に酷い時は手がボロボロになった。 自分でも理解出来ないことだらけだ。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加