青田主任×岬さん

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「海外で生活していたから、日本人特有の控えめでしおらしい姿に懐かしさを感じて一時的に惹かれただけ…、そう思ってた。 それなのに、気づいた時にはいつも視界の端で岬さんを映していたよ。」 主任が抱きしめる腕にグっと力を込めた。 「あの…夏の朝、風と戯れる君を見た時もう手遅れだと思った。清楚な君に触れているだけで汚しているような感覚さえ覚えたよ。 あのまま誰も来なかったら、きっと俺は我慢できずに……。」 そこで主任が、一度言葉を止める。 「…いい大人のくせにって思うんだろ?」 主任が自嘲するように苦笑いをする。 あの時、主任の顔が近づいて、キスされるって思った夏の暑い朝を思い返して、体中が熱に包まれる。 「…その後、すぐに岬さんに彼氏がいることを知った時のショックは、かなり大きかったけど。」 主任が私の頭に顎を置き、ため息をつく。 「あのっ、そ、それはっ、」 慌てて否定しようと顔をバッと勢いよくあげると、主任の得意げな笑顔が目に映る。 「うん、知ってる。さっきも言ったけど、嘘でしょ?」 あっ、そうだった…。 主任にはさっき、嘘つきって言われたんだった…。 勢いよく、顔を上げたくせにウソをついていたせいでバツが悪くなる。 でも、主任は… 「何で嘘だって、気づいたんですか…?」 消えいるほど小さな声で、恐る恐る疑問を口にした。
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