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「なっなんだとぉぉぉぉ!」
山口がキレた。泣きながら。
『まぁまぁ落ち着いて。皆さん、お腹が減ったでしょう?ご飯です』
(以外に気遣いがあるんだな…)
ご飯は、おにぎり二個、チキン一個、お茶だ。
皆それにがっつく。
そして空もがっつく
「空、意外に優しいね…」
「うん…これをしている時点では酷いけど、あれから二時間たってるしね」
「おっおい!慶介!その赤いのは、血…?!」
脇谷が言った。
(やっと気が付いたか…)
慶介にみんなの視線が集まる。
「ド、ドアの中に入ったら、いきなり赤い絵の具とんできたんだ。…ね?愛」
「あ、う、うん」
「そ、そうなのか…?」
そして皆はまた食べる。
(さらに怪しい…眼が泳いでおり、言葉が詰まっている)
空は嘘を見抜くのが得意だ。
(絶対、誰かの血だ…何故血が?誰かに撃たれたり、ナイフに刺された山上の返り血か…)
空は考えたくはないけれど、考えなければいけないことを考えた。
(慶介たちが、殺した…か。いや、それはあり得ない。信じたくない。でも、山上が死んだのは本当なんだ。)
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