鉄の匂い

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(き、来た!) 『はい、出来ましたかー?ふふ。じゃあ、うーん…』 ドクッドクッ (し、心臓が…) 『奇数で!』 「…!!!」 『偶数の人は出てくださーい』 「良かった~!」 夏美が言う。 キィィィ…パタン 「嫌よ!」 ガチャガチャ ドアが開かない。桃はドアを開けようとするのを止めた。 「も、桃…」 「…」 返事が戻ってこない。 (…当たり前だ) 空は涙を必死にこらえようとした。 「う…」 (泣いたら駄目…お父さん、お母さん、なんでこんな目に合わなきゃいけないの?そういえば、お父さんに行ってきますって、言っていないな…お母さんが作ったご飯、残しちゃったな…また、三人で仲良くご飯食べたいよ…) 「…」 (そういえば数名、生き残れるんだ。でも四人だから、多分一人だけ) 「桃…」 「どうしよう…空…」 「わからない…」 『えー残った人たち…ここは四人ですね?一人残れまーす』 「何をすればいいの?」 桃が聞いたが、空はなんとなくわかっていた。 『えー隅によってくださーい』 「…?」 ガラガラ 「なっ?!」 『ふふ、今から殺し合いをしてください』
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