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『そろそろ休憩です。ほとんどの子が‘あれ”を経験しているだろうし』
(確かに。この人数だと…)
『では』
プッ――
「…ま。喋ろうぜ」
「うん」
「そういえば、なんで男の子みたいな喋り方なの?」
「ああ、私のとこ、私と母さん以外、男なんだ。兄、兄、兄…はは。うつっちゃったんだ」
「私って、言ってるんだね。一応?」
「前、小学校ぐらい?まで、俺って言ってたんだけど、父さんと母さんに〈女の子らしく。せめて俺じゃなく、私と言いなさい〉って、強制。ま、今は慣れたけどな」
「へぇ」
空は、少し気持ちが軽くなった。
「そういえば空、いつもテスト5位以内ぐらいじゃないか?」
「まぁ、親が厳しい?んだ」
「へぇ…でも、すげぇじゃねーか!私なんか、ほら、134人中、107位だぜ。前のテスト。こてんぱんに怒られたさ」
「でも今は、あまり賢さは関係ないじゃない。体力のほうが、この中ではいいよ」
「いや、使うよ!空は賢いから難なく言ったかもしれないけど、結構頭使ったぜ。ほら、質問に答えるやつとか」
「!どんなのだった?!」
「ん?金だったかな。拾うとか拾わないとか。空は?」
「親友の命を助けすとかなんとか…」
「へぇ。あれさ、答え次第で決まるんだろ?すごく悩んだぜ」
(やっぱり、各部屋で答えが違うんだ)
プッ――
『休憩時間が終わりました。さて、各部屋を選んでください』
「翼、一緒に行かない?」
「え?ああ。勿論いいぜ」
(今、皆はほぼ混乱状態。翼は大丈夫みたいだし、少し気が合う…いろいろ聞いてみよう。信じるかは別として…)
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