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「ちょっ、これ本当?!私たちもこうなるの?!」
桃が言った。
『さぁ、今回のドアは当たりはずれです。はずれの中から数名死んでもらうだけです』
「かっ、勝手に死ぬとか言ってんじゃねーよ!」
谷口が言った。そして空はこう思った。
(はぁ?!谷口だって、毎日死ね死ね言ってるでしょ?!あ、こんなこと思っている場合じゃないか…)
でも、谷口の言うことは当たっている。たった先ほど先生が死んだのだ。誰でも混乱するだろう。ふと、空は桃の顔を見た。
桃の顔は青くなり、目を大きく開け、口を少し開けている。
これも桃らしくないのだが、今の状況では誰でもそうだ。
『さぁ!運命のドアに!』
――ゴクン。
空は溜まっていた唾を飲み込んだ。
そう、ドアは十個あり、その中の一個がはずれだ。しかも、はずれでも数名生き残れるのだ。
「はずれの確率は十個のうち一個。当たりが十個のうち九個…桃。きっと大丈夫だよ!!」
空は青ざめていた桃を慰めた。
「でっ、でも、もしはずれだったら…」
「大丈夫だよ!はずれでも数名生き残れるんだよ!」
「そう、かな?」
二人がそのような話をしているときに、ある大きな争いの声が聞こえた。
山崎、脇谷、中山、山上、谷口、渡部。
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