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「山…山上いいいいいい!!!」
男子達は泣いていた。友人を一人なくしたのだ。山上だけでではない。数人減ったのがわかる。男子達の他に泣いている子達がいる。
(山上が死んだ…先生と同じように…ついさっき死んだ…)
空は震えていた。あの男子らは嫌いだったが、すべてが嫌いだったわけではない。山上は少し優しい所もある。空が転んでしまい、怪我をした時、保健室に連れて行ってくれた。ブツブツ文句を言いながら。
(山上…死んだ…山上が…山上以外も死んだ…運だけで死んだ…死んだ…ここにもドアが十個あり…次は誰が死ぬかわからない…次は…私…?嫌だ。そんなの嫌だ。絶対嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない…)
数分誰も喋らず、泣き声だけが聞こえていた。
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