シュガーラブ

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それから 亮介氏は書斎に 恭華さんは客間と反対方向の自室に 矢田先生は一階の自室に 茜さんは食堂奥のキッチンに そして僕達は客間に戻った。 それから、僕は疲れていたからかすぐに眠ってしまった。 12時の時計の音が聴こえ、目を開けた。 僕は一階のトイレに行こうと 客間を出て階段を降りた。 トイレから出ると キッチンにまだ明かりが点いていた。 ドアの隙間から見ると 茜さんがまだ仕事をしている所だった。 見れば、昼間の2つの銀製のシュガーポットに砂糖を補充している様だった。 僕は、そのまま客間に戻り そして朝になった。 だが、 この時の事が事件の始まりだった事など 知るよしもなかった。 翌朝、僕は弥生のノックの音で起こされた。 確か朝食は9時頃だったと思い 時計を見ると、 まだ8時ちょっと過ぎだったが 僕と弥生は先生を起こし食堂に向かうと 食堂には茜さんがいた。 「皆さま、おはようございます、 今、朝食をご用意しますので それまでコーヒーなどよろしければ」 9時頃になり 恭華さんが来て それから 少し遅く、矢田先生が寝坊したと言って食堂に来た。 だが、食事が始まってからも亮介氏が一向に来ず、 茜さんが呼びに行くと言うので僕も一緒に行く事にした。 書斎に行き、茜さんがドアをノックしたが 返事が返ってこない 胸騒ぎがして僕がドアを開けると そこには口から血を吐いた 亮介氏の死体だった。 近付き見ると亮介氏の近くにコーヒーがあった 多分、これに毒が入っていたのだろう。 その時、茜さんは亮介氏の死体を見て悲鳴をあげ座り込んでいたが 僕はそんな、茜さんに 急いで警察に連絡と唐津先生を呼んでもらうように頼んだ。 茜さんは、弱々しく立ち上がり 一階に行った。 しばらくして唐津先生が来てくれた。 他の人達は警察が来るまで 弥生が見張っていると先生は言った。 確かに犯人は外部の線は有り得ない 茜さん、恭華さん、矢田先生の三人の中に犯人がいると言っていいだろう。 だが、誰が?
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