33人が本棚に入れています
本棚に追加
「もうここまで聞けば、犯人は誰か分かりましたよね。」
「犯人は貴方ですよ、恭華さん」
「どうしてかしら、私が犯人である根拠はあるのかしら?」
「シュガーポットを間違えたのが一番の理由です、
茜さんや矢田先生はシュガーポットが2つ有ることを知っています。」
「でも、それだけではまだ私が犯人とは言えませんわ。」
「ではアリバイはどうですか、あなたは自室にいたと言っているだけですが、矢田先生と茜さんにはあなたよりはアリバイが成立すると思いますが」
「それこそ、私を犯人にしようと二人が仕組んだ事ではありませんか」
確かに、決定的証拠は無い、有るのは想像の推理と憶測にしか過ぎない
でも、唐津先生は落ち着き払って語った。
「では分かりました、はっきりした証拠を出します。」
「実は、昨日の深夜にあなたがキッチンで毒を入れているのを私の助手が見たんですよ。」
「助手の方が見たですって、そんな嘘を」
唐津先生は弥生の方に向きながら自信満々に
「いいえ!嘘ではありません、私の助手が確かに、あなたをはっきりと見たんです!」
「えっ、先生」
弥生が危なく先生に違うと言おうとしたので僕はとっさに止めた。
「いい加減にして!彼が見たのは茜さんであって私ではありません!」
その言葉を聞き唐津先生は静かに
「どうして、知っているですか?
茜さんを見たのが 彼女 弥生君ではなく
彼 である、八木君だと」
恭華さんはハッとして
「そ、それは、なんとなくですわ。唐津先生の助手と言えば彼だと思って、」
「いいえ、あり得ません、私は今、弥生君の方に向いて言いました。
普通は彼女の事だと思うはずです。
でも、あなたはそうは思わなかった。
それは、その時、八木君がキッチンを覗いていたのを知っているからです。」
最初のコメントを投稿しよう!