プロローグ 真相編

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「まず、八木が貢いだ金は本当か?」 「なにを言ってる? 本当に決まって、」 「それはあり得ない、 何故ならば、 先ほど見せてもらったピアスが何よりの証拠だ。」 「ピアス?」 「そのピアスを良く見れば分かるよ、 それはそこらで安く手に入る物だ、 ブランド名も偽物に近い、 それに似た物をいくつかもらったのならば それらも、安物のはず、 300万するとは思えないし、 まして100万で売れるとは無理な話だ。」 「弥生さんがその話をした時、 嘘だとは薄々気付いていた。」 「それで、 次はメールに疑いを向けてみた。」 「メールの中身におかしい所なんて何処にも、 あ、もしかして、」 「気付いたかい、 受信メール0023、 この数字のおかしい事に」 「なにが、 おかしいってんだ」 「彼女はね、 佐久間さん、いや、 多分、嘘の彼氏だろうけど、 話の中で毎日、 メールをする程だと言ったが、 少ないんだよ、受信の数がね」 「1ヶ月前に別れたと言うことは、 すぐに新しい彼に乗り替えたはず、 その証拠に八木のメールにも、 その様な内容が書いてある。」 「それに、 それほど愛しあってっているのに、 写真が一枚も無いし、 事務所にも一人で来たのでね。 変だと思ったのさ。 「そして、 確信に至ったのはこの劇だ。」 「だっておかしいだろう、 今日、初めて来た依頼人が 前の彼氏に命の危険にさらされて 解決策が300万払えなんてさ。」
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