第1話~約束~

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『あなたも未練がましい男ね、でもあんな約束したらそうなるのかな?私は人の不幸が大好きなの、だからあなたの不幸を見て笑ってたわ、でも人の幸せは大嫌いなの。まして人を不幸にして幸せを勝ち取ったような人の幸せはね。』 『ちょっと待て…』 男は苛立った声で少女の言葉を遮ろうとしたが少女は淡々と話しを続ける。 『恋愛で傷付いて臆病になってたあなたはもう傷付きたくないから恋愛はするつもりない、もしするとしたらあなたを傷付けない…最後まで一緒にいてくれると約束してくれるなら…。そんな約束してくれる人なんかいないとあなたはそう考え香奈さんを拒絶した。でも香奈さんはその約束をした。信じてみようと香奈さんと付き合った。』 男の目から涙がこぼれ俯きうなだれ黙り込む、少女は話しを続ける。 『少しの疑心暗鬼を持ちながら恋愛関係を続けるうちにあなたは本気に香奈さんを好きになって約束もあるから信じようと思いはじめた。でも香奈さんはあなたの気持ちとは裏腹にだんだん気持ちが小さくなっていく、香奈さんは約束したことは覚えていたけど自分に都合のいい理由をつけあなたに恋人関係を解消して欲しいとあなたに告げる、あなたは約束が違うというけど聞く耳を持とうとしない、別れても連絡取らない訳じゃないからと言われ渋々承諾する。あなたは心が傷付き周りからの連絡を全て遮断しひとりの殻に閉じこもっていた。二ヶ月くらいたった時に香奈さんに連絡をしたら彼氏が出来たから連絡もう出来ないと告げられた。』
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