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暮れた夕日が差し込む教室に、ひとりの男子生徒がいた。
しかし、よく見ると、とても異常な光景だ。
男子生徒は、椅子に体操服を敷き、その上に突っ伏していた。
「スウーーーッ!っふぅうッハァハァスーッスーッスーッ」
体操服の袖の裏側の匂いを嗅いでいた。
「ヤッバ~今日いつもよりもスーッスーッくせーッスウースーハァハァスーッ」
その男子生徒は、くせーと言いつつも、とても喜んでいるように見えた。
自らくさい匂いを嗅いでいること自体、嫌がることはないのだろうと思うが。
しかし、匂いフェチというのは、甘い匂いや石けんのような良い匂いが好きという者が一般的だ。
だが、この男子生徒は良い匂いがする女子生徒の体操服を選ばず、わざわざ腋臭や脂汗臭い女子生徒の体操服の匂いを選りすぐっている訳だ。
「ぅう~スッスーハァハァあ~...」
その腋臭臭い体操服を15分程嗅いでも、まだ恍惚とした表情を浮かべていることは、そうとうな体臭フェチなのだろう。
「ハァ~~~~~良いッスゥスゥ匂い~ハァハァ....」
男子生徒は、急に思いついたように目を見開いた。
そして、その体操服をつかみ上げ、机の上に敷いた。
その上に男子生徒は乗り、雄叫び出した。
「さくらぢゃあっあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
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