2人が本棚に入れています
本棚に追加
「君さあ、桜庭咲羅ちゃんの体操服の上に乗って叫んでたよね」
女子生徒が、初めて口を開いたかと思えば、いきなり核心を突いてくるではないか。
「な...あ...ちがっ...」
「なにが違うの?弥生君」
女子生徒はヘラリと笑い、弥生と呼ばれた男子生徒の手から体操服を奪った。
すると、女子生徒はその体操服を鼻に擦り付け、徐(おもむろ)に匂いを嗅いだ。
「やっ..やめて...襷さん、僕、何にもしてないからっ...」
弥生は、息を切らしながら、目の前の襷という女子生徒に訴えた。
しかし、襷は依然体操服の匂いを嗅ぐことをやめない。
「何が違うの?」
「あ...あゎっ...」
「咲羅ちゃんの匂いと弥生君の匂いが混ざり合ってカオスなことになってるよ。」
最初のコメントを投稿しよう!