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「なんでここに……!」
「実の父親に向かってその言い方はないだろう、ポセイドン。久しぶりの再会だと言うのに……」
「実の父親だぁ? 俺らを何のためらいもなく飲みこんだお前が?」
ハデスはそう言いながら両手に力をこめ、いつでも攻撃できるように身構えた。
「ハデス……お前は昔からその口の悪さは変わらないな」
クロノスは顔色を全く変えずに落ち着きはらった様子で言った。
「そして……ゼウス。勝てるとわかった時以外は戦わず逃げようとする、お前も変わらんな」
逃げようとしていたゼウスに一斉に視線が集まった。
そして、その一瞬にクロノスは右手でデコピンをするような形を作り、彼らへその右手を向けた。
「今日はお前ら息子に久々に会えて楽しかったよ……。だが、もうお別れの時間だ。」
そう言い終わるか終らないかの内にクロノスはその指を軽く弾いた。
「私はここで可愛い息子達の最後を見届けるとしよう……」
その声と同時に彼らは強い衝撃を受け、意識が薄れていった。
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