逆転神話

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「うるせー、馬鹿ゼウス! 静かにしやがれ!」 突然ゼウスの隣に倒れていた者がガバッと起き上った。 少し色の黒い青年だ。 見た目、髪の毛ツンツンの不良タイプ。髪の色は真っ黒で、目つきは鋭く、闇のような色だった。 その青年は起き上って辺りをキョロキョロと見渡し、首をかしげた。 「……?」 どうやら文句を言おうとした相手が彼にはわからなかったようだ。 「もしかして……ハデスか?」 「あ?」 青年は不思議そうな顔をした。 そして、少し考えた後、恐る恐る訊いた。 「……ゼウス?」 その問いにゼウスが頷き、少しの沈黙の後、 「マジかよ、ありえねー! 何? お前、実は女だったの?」 ハデスは思いっきりふきだした。 「ちげーよ! 馬鹿ハデス!」 「じゃあその格好はなんだよ? 何処からどう見ても女じゃねーか。」 「俺が知るわけないだろ!」
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