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「...ぁ、ここは...?」
雨粒が目覚ましになったのか、先ず、目を覚ましたのは、黒薔薇だった。辺りを見渡し、皆が気を失っている事に気付く。
立ち上がり、皆を起こそうと一歩踏み出すと、黒薔薇の足音に反応したのか、黒百合、紫薇、青百合、橙百合、と皆、意識を取り戻し始めた。
皆の目覚めを確認し、霧深い森を見渡し、状況を把握する。
「......」
ここは、ルチルが言い渡した場所、の近くなのであろう。
雨足が強くなっていく。
「一旦、テントを広げられる場所を探して、雨を凌ごう…」
黒薔薇の指示に、皆は頷いた。
雨を凌ぐ為、森の中へと足を踏み入れていく。生い茂る森のおかげで多少の雨粒は抑えられた。
何処かいい所はあるだろうか。
手掛かりも何も無いが、しばらく歩き進めて行くことにした。
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