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森へ進む痣達。
しかし、その中に、青薔薇だけが居なかった。
転送中に落ちた。否、そんな事はない。確かにここに彼が居たという証拠はあった。
各々の痣達の右腕と左腕。
痣を隠すように、そこに、白い包帯のような布が巻かれていたのだ。
起きて間もなく、皆、気付いた。
しかも、その布の持ち主が、青薔薇というのも薔薇達はもちろん、分かっていた。
あのルチルの城で一人一つ、貰ってもいいと言われて、青薔薇が選んでいたアイテムだった。元は、一辺三メートルものの大きな白い布。それを綺麗に畳んで持っていた。
布切りはさみで切り、皆が気を失っている間に巻かれたようだ。
その布を知っているのか、白百合は驚いていた。
『このアイテム何処で?!闇市でも行ったのですか??!!』
と。
もしかすると、これは、一般的に売られることはない代物なのかもしれない。
入手方法は、しっかりと彼に説明したから大丈夫である。
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