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結局、考えが纏まらず、6人はテントに戻った。
「ねぇ、竜之介…。
これからどうするの…?」
「一度ピースを整理してみよう。」
「あっ…久々。」
「まず一つ目に、お前ら四人が、6時に箱を見てる事だ。
つまり犯行はその後と言う事になる。
でも別荘の近くに居た石沢さんでも、この犯行は不可能だ。」
「彼のテントは色部さんのテントの反対側にある。
その間には僕らが居た。
そう言う事だろう…?」
「あぁ。
それが二つ目だ。」
「三つ目に石沢さんの水に睡眠薬が入れられていたと言う事だ。
被害者では無く彼に仕掛けたのは何か意味がある気がする。」
「小城君が言った通りの方法なら間違えたんじゃないかな…?」
「どうだろうな。
これらのピースをどうはめるかなんだよなぁ…。」
「うーん…。」
「なぁ、本当に箱は20個あったのか?」
「それは間違いないわ。
遠くから見えたし。」
由奈がむっとして言い返す。
「遠くから…?」
「うん。
実際に動かして数えた訳じゃないよ。」
「成程…。」
「竜之介…?」
「なぁ、華夜。
今箱は何箱あると思う?」
「えっ…?
19箱じゃないの?」
「だよな。」
「何よ?
あんた引き算も分からない訳?」
由奈が呆れた顔で言う。
「いや、考え方を変えてみたんだ。
もし20ー1じゃないとしたらってね。」
「どう言う事?」
「ちょっと試してくる!」
「あっ…ちょっと!」
「私も行ってみる。」
走り去った竜之介に華夜も続く。
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