プロローグ

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「その話し乗った!」 翌日クラスメートに事情を話すと、一番最初に挙手したのは啓太だった。 「小橋、目がお金になってるよ。」 そんな啓太の反応に呆れ顔の華夜。 「でも鉱石探索って結構大変だって聞いたよ。」 二人の反応を見てか、華夜の友達の絵里が答える。 「ピッケルとかでカンカンするんでしょ?」 その友達の由奈が言う。 「まぁ、大変だろうな。 だからこそ人数が多いに越した事は無いって事だろう。」 「うーん鉱石は興味深いが体力作業はなぁ…。」 「小橋…魂胆丸見えだよ。」 「何て言う島?」 「無人島って事しか聞いてない。」 「無人島…?」 「ねぇねぇ、もしかして無人島って名前だったりするんじゃない?」 由奈が笑いながらに言う。 「そんな馬鹿な…。」 ガラッ。 「お前らー。 席に付けー。 今日は転校生を紹介するぞー。」 「おー! 美人の転校生なら大歓迎さ!」 「バカもん転校生は男だ。」 「ちぇーっ。」 「もぉ…小橋、失礼だよ?」 「紹介する。 転校生の小城だ。 皆、仲良くしてやるように。」 「どうも…。 今日からこのクラスで一緒に授業する小城哲也です。 よろしく。」 「お~!」 整った顔立ちにクールな表情。 いわゆるイケメンな小城に、クラスの女子が興奮を露にする。 「小城の席は…高峰の後ろだな。」 「はい。」 「あっ…。」 「竜之介?」 「久しぶりだな。 哲也。」 「竜之介…やっぱり君か。」 「えっ、高峰! あんた小城君と知り合いなの?」 由奈が興味深そうな顔で聞く。 「あぁ、昔のね。 華夜は知ってるだろ? 俺が決勝で戦った相手だ。」 「えっ!? それじゃあ彼があの竜之介を倒した?」 「君と別れたのはその後だったね。」 「あぁ。 その日まで同じ空手教室に通ってたもんな。」 「 あれからは空手はやってるのかい?」 「全然だ。 護身術に使うぐらいだな。」 「君らしいな。」 「その護身術も先日は役に立たなかったよね。」 「だからあれは後ろから不意打ちされたんだっての。」 「ねぇねぇ、知り合いなんなら彼も誘ってみたら?」 「誘う?」 「あぁ、俺達今度無人島に鉱石を探しに行くんだ。」 「鉱石…ね。 むじんとうとは無塵島の事だろう…? 確かにあそこなら…」
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