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それを聞いた少年は悪戯っぽく笑い、言った。
「じゃあさ、家に荷物置いてから古屋敷の側まで行ってみないか?」
そのように提案され、すぐに「行きたい!」と返事しようとした少年だが、そこでふと考える。
実際に何かあったらどうしようかと。
考え込む少年に追撃の言葉が入る。
「大丈夫だって。怪しいだけで何も居ないよ。……多分」
最後の部分だけぼそっと言い足して。
然し、その付け足しの言葉が全く耳に入らなかった側はその言葉によって、
「よし行こう!遅くならない内に早く行こう!」
と、見事なまでに迷いを振り切り提案にのってしまった。
その勢いに、提案した側が若干引き気味に苦笑いしつつ、「分かった。それなら少し急いで帰ろうぜ」と告げる。
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