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それから、最初よりもペースを上げて数分歩き、少年達は各々の家のすぐ近くの公園に着いた。
公園に入った所で片方の少年が、
「家に荷物置いたら、ここに集合な」
とだけ告げて足早に去っていった。
残った少年は少しの間それを見送り、
「足早っ」
と呟いた後、気を取り直して自分の家へと帰って行った。
数分後、少年が一人公園に来た。
まだ来てないのか、と思いつつ、彼はしばらく待つ事にした。
そこから約二十分。
未だに来ないもう一人。
先程までは僅かばかり昇っていた太陽も、既に落ちていき、それにつられて徐々に夜の帳が降りていく。
遅い事にほんの少し怒りを覚え、それでも待っていると。
ふと、周囲が気になった。
いつもなら公園内や公園の外でちびっ子達が騒いでいるのだが、今日はどうしてか居ない。
おかげで静かなのだが、何処か不気味だった。
ちびっ子達の喧騒を差し引いたとしても、余りにも静か過ぎるが為に。
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