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再び花沢の家。
「こんな真夜中にどうしちゃったの?」
「好きになったんだ」
「すぐに結婚してもいいわよ。土地やマンションぐらい譲ってあげるから」
「家一軒あれば十分だよ。さっきのは冗談で僕、ノーベル賞を取ったんだ」
「あはははは。出来るわけないじゃない。どうせ嘘でしょ?理科が得意じゃない磯野くんには1000年早いわよ」
「信じてよ」
「証拠を見せてくれればね」
ポケットから写真を出す。
「ぼやけてるじゃない」
「マイクロレベルだから仕方ないよ」
「ほら、うそをついてる」
「こじつけはやめようよ」
「でもあたしはずっと信じないから。じゃあ寝るねお休み」
「あ~あ。また今度にしよ」
翌朝。
「会社があるんだ。どいてくれ」
「マスオさん、どうしたの?」
「玄関の外に報道陣が詰めかけて動けないんだよ」
「力付くでどうにかならない?」
マスオは囲まれた!
「ダメだよ…」
「ありゃ息子さんだ!!!!磯野カツオ君受賞おめでとう!!」
「どうもどうも」
「お気持ちはいかがですか?」
「最高。姉さんに尻をしかれなくなるからね」
「あははは」
「はっ!?忘れてた。マスオさんに道を作ってくれませんか」
人並が動いた。
「ありがとうカツオ君。これで通勤できるよ。いってきまーす」
学校登校後
「カツオ君すごーい」
女子にモテモテだ。けれども男子は
「iPS細胞って何?」「頭が悪いのになぜ取れたの?」
「努力の結果だよ」
「間違いじゃない?」
と疑ってかかり誤解は溶けそうに無かったのだった。
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