第一章 別れ

15/19
前へ
/397ページ
次へ
ピピピピピピー! 警笛を鳴らしながら警官がやってきた。 全員ピタリと動きを止めた。 次の瞬間、「逃げろ!」と、叫びながら不良達は逃げて行った。 関取も慌てて起き上がり、逃げていった。 逃げ足は速かった。 警官は不良達を追いかけず、イズミへ質問した。 「先に手を出したのは?」 「あいつらです」 イズミは不良達が逃げた方向を指した。 「あいつらの一人が私の足を引っ掛けて、絡み、殴りかかってきました」 警官は、「君の名前と住所」と言った。 こっちが被害者なのにと疑問に思いつつ、イズミは住所と名前を言った。 「あいつらの名前は?」 「知りません」 警官はそれを書類へ書き止め、「もう喧嘩はするなよ」と注意した。 何故こちらが怒られる?
/397ページ

最初のコメントを投稿しよう!

91人が本棚に入れています
本棚に追加