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「――――んっ……」
――眩しい。
彼はゆっくりと目を開いた。しかし太陽の眩しさに目を反らした。
段々と視界が広がっていく。
「……ここ、何処だ?」
目の前に広がるのは大きな建物だった。
彼は起き上がると、周囲を確認する。しかし記憶に無い景色ばかりが続く。ただ、一つだけ分かる事がある。
「……学校?」
建物は学校の様に見える。左手側には校庭らしき広いグラウンド、右手側には花壇、後ろには体育館らしきドーム状の建物。
「とりあえず、学校だとすれば職員室があるよな……」
彼は校舎に入っていった。
◇
――学習棟A棟――
「……誰もいないな。」
空き教室がひたすら続く。彼は不安になってきていた。
「まさか祝日っ!? ……いや、祝日なら部活をやってる奴がいる筈だ。う~む」
立ち止まり考えていると何処かから音が聴こえてきた。
「この音は……ギターだな。軽音部か?」
彼は音のする教室へと歩き出した。
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