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どれぐらい寝ていたのやら。
肌寒さに身を震わせ、漸く目を覚ました俺は、欠伸をしながらゆっくりと身を起こす。
「ふぁぁ……良く寝た」
『ニャー!』
俺の頬にすり寄るポチを撫でながら、これからどうするかを考える。
ぼんやりと視線を泳がせていると、木の枝を掻き分け、何かが目の前に着地した。
「おおうっ!? 何っ!?」
臨戦態勢に入るポチ。
怯える俺。
『クエェェッ!!』
現れたのは、尾が三本生えた青い鳥。
ざっくり見た目を表すと、フェニックスの青色バージョンだ。
「な……何かご用で?」
『クエッ!』
首を曲げ、俺の足元に咥えていた何かを置く。
それはマンゴーの様な果物で、お腹がすいていた俺にはご馳走に見えた。
だが――
どうにもあのバナナが頭から離れない。
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