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慌てて先程の地点に戻ると、既に多くの通行人に踏みつけられ、まさかのMっぷりを発揮しているまゆゆ様カードが落ちていた。
「あんまりや……あんまりやで……」
ガチャガチャでとった奴だけども!
服の袖で綺麗に拭き取った。
『おにいさーん!』
俺の後をついてきた二人が、息を切らしながら駆けてくる。
「どうした……って、それは――」
「そうだ……お前が投げ捨てたまゆゆ様だ……」
「――ごめんなさい」
「蝋人形にしてやろうか!」
「え――」
伝わる訳ないですよねぇ。
「ともかく、物を粗末にするなよ? いいか? 特にまゆゆ様は神と崇めろ」
「は、はいっ!」
躾完了だ。
そんなやり取りの後、俺達はとある洋服店にやってきた。
まーなんというか、うん。
「青いツナギ……」
”や ら な い か”
そんな言葉が浮かぶ程、青いツナギがこれでもかと並べられていた。
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