初めての牧場づくり

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 ミシェルが手に持っていたのは、大凡目的が不明な黒いスパッツ。 ――あれをどうするんだ? 「やだ! わたしこれがいいの!」 「困ったな……」  下に履く分には構わないんじゃないか? そう思ったが、どうやらスパッツとタンクトップを合わせるらしい。 「良く分からんセンスだが、ミシェルよ。まだ目覚めてはいけないぞ」 「え……だめ?」  上目遣いの幼女が、スパッツを胸に抱いて瞳をウルウルさせている。 ――何という破壊力だ…… 「い、いや……ダメってか、何でそれなんだ?」 「えー……かわいいから?」  エガちゃんスパッツの何処に可愛さがあるんだろうか。 俺には到底理解できないが、これもまた異世界というやつか…… 「お兄さん!? これが普通じゃないからね!?」 「おおう……やるようになったな」  俺の思考にまでツッコミを入れてくるとは…… 段々と成長しているな。ギャッツよ。
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