砂漠に落ちた少年

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 目を覚ましたのは、何だかザラザラする感触を感じたから。 「――ここは……」  バナナっぽい木に、湖が一つ。 いわゆるオアシスだろう。 「お前が運んでくれたのか?」 『ニャー!!』 ――猫じゃねぇだろ……  いや、猫なのか? 良く分からん。 「ともかく助かった。ありがとな」  礼を言いながら顎の下を撫でると、喉を鳴らし始め喜びを露わにする。 ひとしきり撫でた後、湖で水分を補給した。  乾いたスポンジに水がしみこむ――それを体感する。 「――うめぇ……」  部活の後は水道水という、体育会系の気持ちが少しだけ分かった。
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