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「…にぃのご飯は…ヒクッ …抜きなのです!」
なぜ俺が今プライドも何もかも捨て全身全霊をかけて土下座をしているのかというとベッドでの事故が原因で、1日のはじめの貴重なエネルギー源が損なわれる危機に面しているからだった。
「ごめん!…ついはしゃぎてすぎて…」
いいわけはあまり通らず、謎の物体はめそめそして両耳をしゅんとさせていた。
これは反則である。目の前にこんなボスを相手にしてまず勝てるわけがないじゃないか。少年はそのおもいとは裏腹にこの姿を瞬間的に脳内メモリに保存したのであった。
「じゃ、じゃあこんどお詫びとしてパリキャワのグミ買ってきてあげるから、ね?」
ピクッ…耳が動いた…これはいける…!!
「にぃが明日買ってきてあげるから」
「約束…だよ?」
“謎の物体”は涙目で、しかも上目づかいでこちらをみてきたので少年はすかさず脳内メモリに保存するしかなかった。今日一番のご馳走かもしれん。うわっほい。
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