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「何言ってるの!あんたが寝坊しないように早めに起こしてるのは誰だと思ってるの?」
まあ確かに。
俺は心の中でそう呟くと、ブツブツ文句を言う母さんを無視して皿に盛り付けられたベーコンエッグを口に運んだ
「リョウタはほんとお父さんに似て朝起きないんだから!」
「まあ親子だしね。」
母親っていう生き物はすぐに子供と親の似ているところを口にだす。
ガチャッ
そんなことを話しているとリビングの扉が開いた。
「あっおはようリョウタ、早く行かない遅刻するよ。」
「まだ大丈夫だよ、サキ姉早いね?」
入ってきたのは姉の遠山紗希(トオヤマ サキ)だ。
「今日朝一から講義入ってるんだよね。」
「ミキ姉はいいの?」
「ミキはとってないやつだから、でもそろそろ起きてくるんじゃない?」
「へ?」
俺はパンをくわえたまま首をかしげた。
そんな俺を見て軽く微笑んだサキ姉は、時計をみて時間を確認する。
今は7時28分。
ダダダダダダッ…バン!
「朝ドラぁ!早くテレビテレビ!」
勢いよく入ってきたと思うとテレビのリモコンを探しアタフタするこの人、
俺のもう一人の姉である遠山美希(トオヤマ ミキ)だ。
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