冷え込む朝

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声の聞こえた方を見ると、 友達の菅原潤(スガワラ ジュン)が満面の笑みを向けていた。 「おはよ!今日も寒いなー俺耳の感覚ない!」 ジュンは俺の隣に立つと、 自分の耳をつまんで眉間にシワをよせる。 「おはよー、お前ここまで徒歩5分じゃん。俺15分歩いて来てんだぞ、全然マシだろ。」 俺は呆れながらもジュンの会話に付き合う。 今日は冬休み明けの登校日で、ジュンとこうして朝のバスを待つのは久しぶりだ。 そして俺たち目の前に1台のバスが止まり勢いよく扉が開いた。 到着時刻より7分遅れて。
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