高校デビューなう

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「ごちそうさま」 「はーい」  さっさと食事を済ませ、部屋に戻る。別にこれ以上親と会話することもない。 「時間は、今出てゆっくり歩けば駅にはちょうどいい時間でつくはずだ」  既に仕度を終えている拓哉。クレーンゲームでとった微妙なデザインの腕時計を付ける。 「時間には余裕を持たねばな。早速出陣だ」  学生カバンを手に持ち、部屋をでる。玄関でゆっくりと靴を履く。すると、エプロン姿の母親が姿を見せる。 「あら、もう行くの?」 「ゆっくり行けばちょうどいいから」 「そう。じゃあ後で入学式行くから。いってらっしゃーい。・・・あ、定期ちゃんと持ったの?」 「持ったよ。・・・じゃあ、行ってくる」  よくわからない謎の笑みをして、玄関の扉を開ける。朝の日差しがいつもより新鮮に感じた。 ――――――――― 「初の電車通・・・。クク、俺も大人になったもんだぜ」  中学までの通学路とは違った道を歩く。これだけで俺は緊張で吐きそうだ帰りってパソコンしたいどうしよう。  早速そんなことを思っている俺こと、板谷拓哉。地元から離れ、という程遠くもないが電車を利用せねばならないほどの距離ではある。そんな高校に行った。  高校は、まぁ学力はそこそこ高いと思う。と、言っても所詮地元の評価であり進学校でもないから世間的には中間、というのがいいだろう。 「さて、シミュレーションは完璧だ。後はいかにしてハーレムを築くのかが重要だ」   この台詞から察する人もいると思うが俺は、オタクだ。今までリアルの女には幻滅しかしてこなかったが、高校生という言葉だけで浮き足立ってしまいつい夢を見てしまう。  女子高生。この単語だけでごはん三杯はいける。 
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