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「ははっ、悪いな」
そう言いながら着席するチャリイケ・・・。もとい相沢 翔太。相沢と呼んでやるか。
「いやー、いきなり話しやすい奴ができて安心だな」
「?」
「お前だよ!」
相沢が俺を指差す。なんだ、俺か。
「朝衝突したから印象最悪だけどな」
「お互い様じゃね?」
俺とお前が同等のダメージ受けてるとでも思ってんの?
「ダメージの差はあるんだよ、サッカー少年」
「俺、サッカーやったことないし。相沢の字違うし」
コイツ、エリ○の騎士のネタを知っていやがった・・・。
つーかまだ入学式始まるまで時間がある。
「なぁ、拓哉」
「ん」
いきなり名前呼びか。イケメンは馴れ馴れしい。
「サッカーの話題で思ったんだけど、お前部活入るのか?」
「入る気はないな。まぁ、絶対とは言い切れないが」
可愛い子がいたら入ろうかなと。
「ふぅん。実は俺も部活は決めてないんだよ」
「あ、そう」
クソどうでもいい。
適当に返していたら相沢が不満そうな顔をする。
「そっけないな。もしかして、性格悪かったり?」
「ざけんな。俺の心はプリキュア並に純粋だ」
「う、うん・・・?」
相沢は『なぜプリキュア・・・?』という不可思議な表情をするが、安心しろ。俺もなぜプリキュアを例にしたのか知らん。
相沢は気を切り替えて次の話題を振ってきた。これがリア充か。
「な、少し世間話しようぜ。拓哉って兄弟いる?」
「我永久の孤独の観測者なり」
「どうした!?」
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