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自由時間も終わり文月と西澤の下らない口喧嘩も強制的に終わり、俺は自室へ戻る廊下を歩いていた。
改めて見ると所々に血液が乾いて赤黒くなった跡がある
俺たちの前に居た奴らの痕跡だろうか。
自室につき、ポケットに入れた鍵を探していると隣の部屋の扉の前で西澤が立ち止まった。そしてそのまま鍵を開け中に入っていく。
まさか隣室の愚痴り君が西澤だったとは、めんどくさい事になりそうだ。
とりあえず自室へ入り再びベッドに寝そべる。まだ明るいが今日は疲れたので寝るとしよう。
「何なのあのメガネ野郎」
西澤の独り言が聞こえてくる。文月のことをいってるのだろう。
「超うざい」
確かにうざい、殺したいほどうざい
「アイツいつか殺してやろうか」
あぁ、西澤も同じことを思っていたようだ、だかしかし…
「うるせぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
全力で叫びベッドから飛び起き、部屋を出て隣の西澤の部屋へ向かう。不用心に部屋の鍵を開けっ放しにしていたので入り、達野はおもいっきり怒鳴った。
「お前うるせーよ!!!部屋の壁薄いんだから独り言はボリューム下げてくれる!!??」
「……なにお前」
「隣室の達野さんですけど!?」
「ふーん」
「ふーんじゃねーよ!!」
「てか、うるさい」
「っ!?」
こいつは自分散々独り言で人に迷惑かけておいてうるさいなんて言い放つ西澤。
まぁ優しい達野さんだからそれぐらいは許してあげよう。
先程座ってた時はわからなかったが西澤は随分とでかい。下手したら文月以上はあるんじゃないか。
その長身で見下ろされ少し怯む。
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