story.1

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中学生ぐらいに見える奴から明らかに未成年じゃないサイズの奴までさまざまな人がいた 皆ざわざわと落ち着きのない様子で座っている とりあえず空いてる席に座ると隣に座っている奴と目が合った 何だこいつ、何か言えよ…… しばらく無言で目を合わせているとそいつは舌打ちをしながら目をそらした どんな教育を受ければこんな失礼な人間が育つんだ 少しイラッとしたが気にせずにあたりを見回す 皆初対面のはずなのに異常に仲が良さげだ じゃれあったり談笑したりここだけ見たら全員が犯罪者だなんて思わないだろう 観察を続けていると奥の鉄製のごっつい扉から人が入ってきた。 係員かと思ったが明らかに雰囲気が違う偉そうなオッサンだった 騒がしかった室内が一気に静まった 偉そうなオッサンはゆっくりと歩いて全員から見える位置で立ち止まるとにっこりと笑いながら言った 「ようこそ、始末院へ」
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