44人が本棚に入れています
本棚に追加
子犬が鳴くような声を出して頭を抑える彼女をみて俺はコップに入れたお茶を一気に飲みこんだ。
「そういえばなんだけどさぁ」
「おう、今度はどうした」
彼女の隣に座り込み、テレビをつけた。
こいつの話を基本的どうでもいいことだ。
多分俺がいなくたってそのままソファに向かってでも永遠に話せるであろう。
適当に相槌をうっているだけでいいのだから。
「さっき図書館で千葉木くんにあった」
「へぇ~」
「それで、思い切って飛鳥くんのことどう思っているか聞いちゃった!」
「思い切りがよすぎるだろ」
横目で彼女を見ると「えへへ」と顔を歪ませている。
こんな顔飛鳥に見せたら多分可愛いとか言って硬直するんだろうな。
最初のコメントを投稿しよう!